1940〜50年代、マシンオペレーターという仕事があった。
部屋を覆うようなコンピュータと同席する一人部屋に入り、ジョブを実行する人だ。当時、複数のユーザーが一つのコンピュータを使用する時、時間毎の予約制だった。ユーザーは、時間内に磁気テープに書き込みを入れたりカードリーダにパンチカードをセットする仕事を終わらせなければならない。プログラムのセッションは、実行は一瞬で終わるが、機械の操作や準備にかなりの時間を要していた。予約時間内にジョブが終わらない場合、ドアからの視線を無視して手持ちのジョブを終わらせようとする者もいた。
見ての通り、複数の課題がある。ありすぎる。
まずはユーザーと機器を分離させるために、マシンオペレーターという人が雇用されるようになった。オペレーターはプログラムと必要なデータと留意書を複数の人からまとめて受け取り、まとめて実行し、実行結果を依頼者に伝える。オペレーターはオペレーティングシステムに読み込んでそれらを一気に実行できるようにした。これがバッチ処理のはしりである。これにより部屋を出入りする人や待ち時間が減った。
昔はOSの仕事が狭かったんだな。マシンオペレータがOSの発展やマシンの小型化に伴って仕事を奪われたように、AIの発展によってDevOpsの人の仕事が奪われていきそうな気がした。個人的にはそれでいいと思ってるけど。DevOpsはシンプルであるほどエンジニアが考えないといけない領域が減る。事業成長を考える時間が増える。カードと向き合う時間が増える。ええやん。
用語
マシン
マシンオペレーター
磁気テープ
パンチカード
ジョブ
DevOps
バッチジョブ
参考文献
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/オペレーティングシステムの歴史
入門 コンピュータ科学 ITを支える技術と理論の基礎知識